いきなりエンディングノートは無理

終活
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こんにちはセイメイです。
『そろそろ親に終活をしてほしい』と思う子どもたち。
『そろそろ終活を始めようかな』と考える親たち。
そこで出てくるのがエンディングノートの存在です。
終活するにも何から始めていいか分からない。『とりあえず、エンディングノートでも書いてみるか』となりがちですが、いきなりエンディングノートを書き始めることは、おすすめしません。

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親も子どもも、気持ちの整理から

エンディングノートを開いてみると、少なくとも『介護』『延命治療』については本人の想いだけでは決められないところがあります。

『介護について』

例えば、本人は自宅で子どもたちに介護をしてほしいと願っていても、誰が中心になって介護をするのか、現実的にそれが可能なのかなどをあらかじめ確認しておく必要があります。また、施設への入所を希望する場合でも、費用面などについて調整しておかなければなりません。
子どもたちの生活環境や事情などもあるため、親の想いだけでエンディングノートに記載してしまうと揉めてしまう可能性があります。

『延命治療について』

自分の命のことですから、自分の想いをエンディングノートに書いておけば良いです。しかし、命にかかわることなので、子どもたちにとっても非常に繊細な内容になります。エンディングノートを見て初めて知らされるよりも、前もって口頭で話しておいたほうが子どもたちも心づもりができるでしょう。

エンディングノートさえ書いておけば、あとは大丈夫。という訳ではありません。
基本は本人の想いを書くものですが、そこに至るまでに子どもたち家族に相談しておかなければならないこともあるはずです。
子どもたちも、あらかじめ『兄弟姉妹会議』(親を含めない)をして、それぞれの意向を確認しておくことが、親の終活を円滑に進める要因にもなります。

相続も慎重に

また、エンディングノートには『相続』について書くところもあります。
エンディングノートを販売している業者によっては、相続のページがやたらと詳しく書くようにしていたりします。

相続は財産についてのことですから、いろいろと問題が勃発する可能性が大です。
財産が少ないから揉めないというのは、全くの迷信だそうです。

【相続で揉める家族の例】
・介護の負担が偏っている
・不動産を所有している
・高額な生前贈与をしていた
・事業をしていた
・兄弟姉妹の中が悪い、疎遠である

相続に関してはエンディングノートを書く前に『財産の整理』をきちんとしておくことが大事です。
特に『介護の負担』が原因となって揉める家族が多いとも聞きます。
また、上記のように相続で揉める可能性がある場合は、エンディングノートを基にして遺言書を作成することも考えましょう。
そのときは、エンディングノートの内容と遺言書の内容を合わせることに注意が必要です。

エンディングノートの前に兄弟姉妹会議と人生会議を

エンディングノートをコソコソと一人で書いても、筆はなかなか進みません。
それは、エンディングノートを購入しても書き上げている人が1割しかいない(終活協議会調べ)という現状が物語っています。

エンディングノートが内容的に難しいというよりも、家族(子どもたち)の協力がないと書き進められない項目が多いからだと思います。

そのためには、子どもたちは兄弟姉妹会議をしておくこと。(介護・延命治療・相続についての希望や考え)
その結果を踏まえて人生会議を行い、人生会議の中でエンディングノートを書き進めていく。
これが、理想の終活かもしれません。

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